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国際結婚と子供: 二重国籍となる場合

日本人と外国人の間に生まれた子供が日本国籍を取得する場合、血統主義国の外国人の国籍も取得して二重国籍となることがあります。また、日本人同士の間に生まれた子供も、アメリカ等の生地主義国で生まれた場合にはその国の国籍も取得して二重国籍となることがあります。
 ここでは、そのように二重国籍となった場合の対応について以下でご説明します。文章だとわかりにくい点もありますので、末尾まとめに全体フロー図を示します。別ウィンドウでも表示できますので、以下の説明と合わせてご覧ください。

1.外国で生まれた場合

日本人の子供が外国で生まれ、日本国籍を取得するとともに、配偶者の国籍または出生地国の国籍を取得した場合、出生日から3ヶ月以内に在外公館に出生届と同時に国籍留保届をする必要があります。この届出を怠ると、出世時に遡って日本国籍を喪失することになります(国籍法12条、戸籍法104条)。

国籍留保届を提出すると、日本国籍と外国籍の二重国籍を保持することになります。この場合、22歳までに国籍選択をしなければなりません。日本国籍を選択する場合は国籍選択届を本籍地または届出人の所在地の法務局に提出します(国籍法14条、戸籍法104条の2)。
  国籍選択を22歳までに行なわないと、法務大臣から国籍選択の催告を受ける場合があります。その場合、1ヶ月以内に日本国国籍を選択しないと、日本国籍を喪失し、外国籍のみとなります(国籍法15条)。

もちろん、22歳以前にも自ら国籍を離脱することは可能です(国籍法13条)。この場合、国籍喪失の事実を知った日から1ヶ月以内、外国にいる場合は3ヶ月以内に国籍喪失届を提出する必要があります(戸籍法106条)。

なお、国籍法の定めにより日本国籍を喪失した場合、以下のいずれかに該当する場合には届出だけで日本国籍を再取得できます(国籍法17条)。

1)国籍留保届をしなかったことで日本国籍を失った者で
  20歳未満、かつ日本に住所を有する場合。
 
      または
 
2)22歳までに日本国籍を選択せず、法務大臣の催告を
  受け、催告期限を超過したことで日本国籍を失った者
  が日本国籍喪失を知って1年以内、かつ、二重国籍とな
  らない場合(外国籍を離脱した場合)。

上記のいずれにも当てはまらない場合でも、日本国籍を失った者として簡易帰化が認められる場合があります。つまり、日本国籍喪失者が日本に住所を有する場合には、以下の帰化の6条件(国籍法7条)のうち①②④が免除されます(国籍法8条)。 詳しくは簡易帰化の「⑧日本国籍を失った者」をご覧ください。

①引き続き5年以上日本に住所を有すること。
②20歳以上で本国法によって能力を有すること。
③素行が善良であること。
④生計の安定が見込めること。
⑤日本に帰化することで二重国籍とならないこと。
⑥日本政府を暴力で破壊しようとする思想のないこと。

 

2.日本国内で生まれた場合

血統主義国の外国人と日本人の間の子供が、日本国内で生まれ二重国籍を取得した場合、国籍留保届は不要です。国籍留保届は国外で生まれた二重国籍の日本国民が対象となっているからです(国籍法12条)。国外で生まれた日本人は日本国籍を有していても、日本との関係が疎遠になり、日本国籍が形骸化する可能性もあります。そのため、あえて国籍留保する意思表示をする機会を設けて、二重国籍の防止に務めています。

このように国籍留保届は不要ですが、22歳までに国籍選択をしなければいけないのは、国外で生まれた二重国籍取得者と同じです(国籍法14条)。また、法務大臣の催告により催告後1ヶ月以内に日本国籍を選択しないと、日本国籍を失うのも同様です(国籍法15条)。その場合にも、国籍再取得、簡易帰化が認められる点も、外国で生まれた場合と同様です。

  

3.まとめ

以上をまとめると以下のようなフロー図になります。 こちらをクリックすると別ウィンドウで開きます。上の説明と合わせてご覧になる場合にご利用ください。

 

では、最後に日本人と外国人の間に生まれた子供が、日本国籍を取得しない場合の在留資格取得について次のページでご説明します。